303号室から愛をこめて

何が楽しくて生きているのか

プァエ

かつて『プァエ』という阿呆がいた。
いま「プァエ」と名乗っている私は、名前を借りてるに過ぎない全くの別人だ。

彼には勢いがあった。
頑固でわがままで我が強くて強引で自己中心的な性格が次第に人を遠ざけたのかもしれないが、それなりに周りには恵まれていた。
なりふり構わずやりたいことをやるような、そんなところに共鳴してくれる人、嫌な部分を差し引いても目を瞑って仲良くしてくれる人、なんだかんだ気にかけてくれる人が今もなお居てくれているのもまた事実。
自分の評価を正しくできる人は多くないし、少なくとも彼にはできなかった。ただ自分では気付かない良いところも悪いところもたくさんあったのだと思う。でなければ現状の説明ができないのだ。

いま借り物の名を称している私に、彼の魂はない。
月日が経ち、君たちが変わったように私もまた変わっていった。いや、冷静になってしまったのだ。
私自身、彼のことは好きで嫌いだ。あの長らく続けていたキャラクターを、キャラクターと言えど何かを意図的に演じていたつもりもないのだが、愛おしく思う。
冷めた言い方をすれば、面白いコンテンツだった。

きっと周りの方達も抱いているはずだ。いまのプァエと昔のプァエは違う。昔のプァエがプァエだと思ってて、いまのプァエはプァエじゃない。
君たちが親しんでくれていたプァエさん、オリジナルのプァエは本日を以って終了です。

今後はプァエを仮名として名乗るだけの私を、どうぞよろしくお願い申し上げます。