303号室から愛をこめて

何が楽しくて生きているのか

刃毀れ

研ぎ澄ましてきた言葉の刃は呆気なく壊れた。
刺すことはおろか突き立てることすら敵わぬ。

言葉を失う、とは恐ろしいものだね。
急に頭から思考や意思が消えていくんだ。
言葉で理解してるから言葉が消えたら
そりゃあ当然何もなくなってしまうよね。

記憶が言葉を持たずに
画として感情として現れては消えていく。
それに抱く感情に対する言葉がないから、
ただただ嗚咽を漏らしながら殴られてるだけ。

とても、情けない
と、思いました。